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日本で生まれた外国人の国籍はどうする?

  • 投稿:2024年09月24日
日本で生まれた外国人の国籍はどうする?

日本で生まれた外国人、つまり日本人と外国人の間に子どもが生まれた場合は、日本とパートナーの国それぞれの国籍取得の考え方ついて知っておくと良いでしょう。
また、出生後の各種手続きについては、出生届のほかに日本国籍が取得できない場合は在留資格の申請が必要となります。
本記事では、日本で生まれた外国人の子供の届出についてと、子どもの国籍や在留資格について解説していきます。

日本で生まれた外国人、つまり日本人と外国人の間に子どもが生まれた場合は、日本とパートナーの国それぞれの国籍取得の考え方ついて知っておくと良いでしょう。

また、出生後の各種手続きについては、出生届のほかに日本国籍が取得できない場合は在留資格の申請が必要となります。

本記事では、日本で生まれた外国人の子供の届出についてと、子どもの国籍や在留資格について解説していきます。

子ども(日本で生まれた外国人)の国籍について

日本人と外国人の間に子供がうまれたとき、両親のどちらかが日本国籍なので生まれてくる子どもは、日本国籍を取得することができます。

日本の国籍法は、両親から受け継いだ血縁関係から国籍を取得するという考え方「血統主義」を採用しているため、日本人の親の子どもは日本国籍を取得することができます。

また、出産した場所が日本でも海外でも、日本国内の出生届を行えば日本国籍を取得することができます。なお、日本国内での出生届の提出期限は、日本で出産した場合は、出生から14日以内、海外出産の場合は出生から3ヶ月以内になります。

一方、外国人の親の国籍については、国ごとに国籍の法律が異なるため、子どもの出生地によって違ってきます。

国籍取得の考え方については日本の「血統主義」のほかに「生地主義」を採用している国もあります。「生地主義」は、両親の国籍に関係なく生まれた国の国籍を取得できる考え方です。

例えば、「生地主義」のアメリカで日本人と外国人の間に子どもがうまれた場合、子どもは出生地のアメリカ国籍を取得できて、さらに日本国内で出生届をすれば日本国籍も取得できます。この場合、子どもはアメリカ国籍と日本国籍の二重国籍になります。

※出生地主義を採用している国
アルゼンチン、カナダ、アメリカ合衆国、ブラジル、アイルランド、グレナダ、ザンビア、タンザニア、パキスタン、バングラデシュ、フィジーなど

子ども(日本で生まれた外国人)の二重国籍について

日本人と外国人の間に子供がうまれたとき、両親の国籍によって子どもが二重国籍になる場合があります。ただし、日本では法律で二重国籍を認めていないため、子どもが二重国籍を取得している場合は、22歳までに両親のいずれかの国籍を選ぶようになります。

なお、22歳までに国籍の選択をしなかった場合は、国籍法により、法務大臣からの催告を受けた日から1か月以内に手続きをする必要があります。期限を過ぎた場合は日本の国籍を失うことになります。
また、海外で日本人と外国人の間に子どもが生まれて、その子どもが外国籍を取得した場合、3ヶ月以内に日本国内の出生届と「国籍留保の届出」を提出すると日本国籍が取得できます。この時点で子どもは二重国籍者になります。

国籍留保の届出とは?

二重国籍を取得した場合は、出生から3ヶ月以内に出生届と一緒に日本国籍を留保する意思表示をする必要があり、これを「国籍留保の届出」と言います。

国籍留保の届出:

外国で生まれた子で、出生によって日本国籍と同時に外国国籍も取得した子は、一定の期間内に日本国籍を留保する意思表示をしなければ、その出生の時にさかのぼって日本国籍を失うこととされています。

(国籍法第12条、戸籍法第104条の引用)

国籍留保の届出の方法は、日本国内で提出する出生届のシート内に「日本国籍を留保する」旨を記入します。

提出先は、外国の在外公館(大使館・領事館)または、日本の市区町村役場に郵送で手続きができます。

日本国籍を取得するメリット・デメリット

日本国籍を取得すると、日本での生活がより便利になるだけでなく、国際的な視点からも多くのメリットがあります。それは、日本が持つ国際的な信用と、強固な社会保障制度を享受できるからです。また、日本国籍を取得することで、日本の公立学校に自由に進学でき、教育の機会を得ることができます。さらに、就労制限なく働くことができ、日本企業でのキャリアアップが可能になります。

日本国籍を持つと、日本政府の保護を受けることが可能になります。たとえば、海外で何か問題が起きた場合でも、日本大使館や領事館の支援を受けられます。また、日本の選挙に投票する権利も得られます。これにより、自分の生活に直接影響を与える政策について、意見を表明する機会を持つことができます。

さらに、日本のパスポートは世界で非常に強力なトラベルドキュメントとされています。多くの国々がビザなしで入国できるため、旅行やビジネスでの海外訪問が容易になります。

しかし、日本国籍を取得することは、一部の人にとっては大きな決断を必要とします。なぜなら、日本は二重国籍を認めていないからです。したがって、他の国籍を持っている人は、日本国籍を取得するためには元の国籍を放棄する必要があります。

これらのメリットとデメリットを考慮に入れて、自分にとって最善の選択をすることが重要です。

子ども(日本で生まれた外国人)の在留資格について

日本人と外国人の間に生まれた子どもの大半は、日本国籍を取得しているケースが多いのですが、何らかの事情により日本国籍を取得していない場合は、子どもが日本に入国する際は在留資格を取得する必要があります。

つまり、日本人の子どもでも外国籍である場合は、日本に入国する際は外国人として在留許可の申請が必要になるということです。

では、外国籍である日本人の子どもが取得できる在留資格には、どんな種類があるのか確認していきましょう。

短期滞在以外で子どもが申請できる在留資格は、「日本人の配偶者等」「定住者」などが該当します。

日本人の配偶者等について

両親のどちらかが日本人の場合「日本人の配偶者等」の在留資格で申請ができます。出生国の機関から発行された出生証明書や、申請人の親の戸籍謄本などが必要となります。

定住者について

両親のどちらかが「永住者」の在留資格で、子供を外国で出産した場合、「定住者」の在留資格が申請できます。日本人親の戸籍謄本や職業や収入を証明する書類などが必要となります。

子ども(日本で生まれた外国人)の出生届について

日本人と外国人の間に生まれた子どもの出生届は、日本国内では出生から14日以内が提出期限となっています。

出生届は、居住地の市区町村役場で手続きを行います。海外で出生した場合は、出生地の在外公館で届出ができます。

出生届を提出すると、日本人親の戸籍に反映され、子どもの苗字については日本人の親と同姓になります。

婚姻届前に子どもが生まれた場合

法的な婚姻届をしていない日本人と外国人のカップルから生まれた子どもは、出生届を提出しただけでは日本国籍を取得できないケースもあります。

日本国籍を取得できるか否かは、母親の国籍によって変わってきます。

母親が日本人の場合

法的な婚姻関係がなくても、子どもの母親が日本人であれば、その子どもは出生届が受理されると日本国籍を取得することができます。

国際結婚で女性が日本人の場合は、日本の出生届を出せば、問題なく子どもに日本国籍を取得させることができます。

母親が外国人の場合

一方、子どもの母親が外国人の場合は、子どもに日本国籍を取得させるには、出生届と一緒に「国籍取得届」を行う必要があります。

国籍取得届とは?

国籍取得届とは、出生後に日本人の父親から認知された18歳未満の子どもが、日本国籍を取得するための届出です。

国籍法第3条により、出生後に日本人に認知されていれば、両親が結婚していなくても届出によって日本の国籍を取得することができます。

出生届以外の子どもの各種届出について

日本で日本人と外国人の間に子供がうまれた場合は、出生届以外にも以下の手続きが必要となります。これらは日本人夫婦の子どもと同様になります。

居住する管轄の市区町村役場あてに、出生届以外の手続きと必要な書類について事前に確認しておくと良いでしょう。

子供(日本で生まれた外国人)と国籍についてのまとめ

日本人と外国人の間に子供がうまれたときの手続きは、出産場所や国籍取得の考え方によって、個々にケースが異なります。

基本的には、両親のどちらかが日本人であれば、日本国内の出生届を提出すれば子どもは日本国籍を取得できます。また、外国人の親の本国の手続きについては、各国の法律に従って対応すると良いでしょう。

気をつけたい点は、子どもが二重国籍で、将来的に日本国籍を維持したい場合は、22歳までに国籍の選択を考えておくことが必要となります。

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