外国人が日本で自動車運転免許を取得する方法と注意点について解説します

外国人が日本で運転する為には運転免許が必要です。日本に滞在する外国人が運転をしたい場合、必要となるのが日本の運転免許証です。海外で免許をとって運転していても、日本では使えない可能性が高いです。

しかし、すべての外国人が新たに免許を取得する必要はありません。例えば、国際運転免許証を持っている場合や、一部の国と地域で発行された運転免許証は、日本での運転に使うことが可能です。

では、免許を取得し、日本で運転するためにどうすればいいのか、一緒に見ていきましょう。

そもそも、海外の運転免許証は日本で使えるのか？

結論から言うと、外国で取得した運転免許は日本では有効ではありません。異なる国や地域では交通ルールや標識が異なるため、適切な免許が必要です。たとえ外国で運転経験があっても、日本での運転には日本の運転免許が必要です。

外国人が日本で運転をする際には、国ごとの違いや異なるルールを理解する必要があります。そのため、日本での運転を考えている外国人は、日本での運転免許取得の方法を確認する必要があります。

外国人が日本で運転をするには

外国人が日本で免許を取得する場合

運転免許センター等で、技能・学科・適性試験を受けて合格すると免許が取得できます。

自動車学校（指定自動車教習所）を卒業すると、技能試験が免除されます。

教習所に通う場合は、2～3ヶ月ほどの期間がかかります。

運転免許取得までの流れ

まず海外の運転免許証の翻訳証明書を取得し、次に日本の運転免許試験場で適性検査、知識試験、技能試験を受けるという手続きが求められます。しかし、一部の国や地域から来た方々については、これらの試験が免除になる場合もあります。

試験免除に該当するかどうかは、あなたの国や地域が日本と運転免許に関して互恵関係にあるかどうかで決まります。互恵関係にある国や地域から来た方々は、運転免許証の翻訳証明書とともに、本人確認書類、写真、居住地の証明書等を提出すれば、技能試験と知識試験を受けることなく日本の運転免許を取得することができます。

一方、互恵関係にない国や地域からの方々は、これらの試験を受ける必要があります。具体的な流れとしては、まず適性検査を受けます。次に、予備知識試験を受け、最後に技能試験を受けます。これらの試験に合格すれば、日本の運転免許を取得することができます。

日本語が苦手でも免許は取得できるのか

仲には日本語能力に自信がない方もいらっしゃるはずでしょう。最近では外国語に対応している教習所もありますので、近くの学校をよく調べてから通うようにしましょう。

最も多い言語は「英語」「中国語」「ポルトガル語」で、その次に「ベトナム語」や「フィリピン語」に対応している教習所が増えているようです。

外国の運転免許証を切り替える

既に、母国の免許証を所持しており、条件を満たす場合は運転免許の切り替えが可能です。

試験が免除になる場合に必要な書類

日本語による翻訳文が必要ですが、翻訳文は日本のJAF、若しくはその国の大使館が作成したものが必要となります。

住民基本台帳法の適用を受けない場合は、旅券あるいは外務省の発行する身分証明書、又は権限のある機関の発行する身分を証明する書類、及び住所地の証明として居住地に滞在していることを証明する書類(寄宿先の世帯主、ホテルの支配人の証明)が必要となります。

また、今までのパスポート（更新したものを含む）の提出が必要になる場合もあります。

試験が免除にならない場合に必要な書類

免許を持っている方であれば、もともと所有している免許を切り替えることが一番簡単に更新できる方法です。
必要書類を持って各地域指定の転免許試験場で切り替えができます。

必要書類は、各都道府県によって若干異なります。各都道府県警のサイトを参考に、持ち物を準備するようにしてください。

なお、一番スムーズに取得できるのはこの方法だと言われています。

国際免許を取得している

国際運転免許証には2種類あり、「ジュネーヴ交通条約」と「ウィーン交通条約」があります。既に国際免許を取得している場合でも、日本が締結している「ジュネーヴ交通条約」に基づいて運転ができるかどうか判断されます。

ジュネーヴ交通条約に基づき、国際免許証で運転ができる国は指定されています。

また、発行された国際運転免許証の有効期間は、日本上陸から「1年間」です。それ以内の滞在期間であれば、免許証の切り替えをする必要はありません。

1年を超えてしまう場合は、”日本で取得”か”切り替え”の方法で、免許を取得しなければなりませんのでご注意ください。

国際運転免許証とは

国際運転免許証とは、その名の通り、海外で自動車を運転するために必要な免許証のことを指します。この国際運転免許証は、1968年のウィーン道路交通条約に基づき発行されており、その条約を批准した国や地域であれば、所持者は自動車を運転することが認められます。

しかし、上記でもお話ししたように、日本においては特別なルールが存在します。日本はこのウィーン道路交通条約を批准していないため、日本で取得した国際運転免許証を所持していても、日本での運転は認められていません。そのため、外国人が日本で運転する際には、日本の運転免許証を取得するか、または日本が承認した国・地域で発行された運転免許証と翻訳証明書を持つ必要があります。

また、国際運転免許証は1年間のみ有効とされています。そのため、長期間日本に滞在し、自動車を運転したい場合は、日本の運転免許証を取得する必要があります。さらに、日本の運転免許証の取得には、適切な運転技術と交通ルールの理解が求められます。これらの点を踏まえて、安全に日本で運転を楽しむための準備をしていきましょう。 

外国人が運転免許取得後に注意するべき点

このように、外国人でも自動車運転免許の取得は可能です。
しかし、その後の手続等で注意すべき点がありますので、見ていきましょう。

• 免許の更新

日本では、免許に期限があり、更新手続きをしなければ期限を越えて使用することはできません。

初めて取得した運転免許の有効期限は、免許を取得してから3回目の誕生日の1か月後までとなります。更新の手続きは、各都道府県の運転免許センターで行うことができます。また、更新の際には講習を受ける必要があります。この講習は安全運転について学ぶものであり、免許更新のためには必須となります。

運転免許証記載の住所に、更新手続に必要なことが書かれたはがきが届きます。期限内に更新手続を行ってください。

• 点数制度

日本で運転してる際に、事故をしたり違反をしたりしてしまうと、一定の点数がつきます。運転免許の停止や取消しなどの処分を受ける可能性があるので、交通ルールを守って運転しましょう。

また、将来、永住権取得や帰化を考えておられる方は、この違反によって審査に影響が出る場合がありますので気を付けてください。

自動車を購入する際の注意点

自動車を購入する際は、登録をする・保険に入るなどの手続きが必要です。

登録手続き

・使われていない自動車を使い始めるとき →　新規登録
・自動車の所有者の名前や住まいなどに変更があるとき →　変更登録
・自動車の所有者が変わるとき →　移転登録
・自動車を解体するときや自動車を輸出するとき →　抹消登録

最寄りの運輸支局や自動車検査登録事務所で登録手続きを行うことができます。

車庫証明

一部地域(東京など)には自動車の保管場所証明書（車庫証明書）の交付を受ける必要があります。

車検(自動車の検査)

自動車を所有している人は、一定期間ごとに自動車の検査を受けなければいけません。
自分で車を整備する人も稀にいますが、ほとんどの人は指定の整備工場へ車を預けます。
車検の依頼については、最寄りの青色の看板 ( 指定工場 )、黄色い看板又は緑色の看板 ( 認証工場 ) を掲げる整備工場へ相談してください。

車検に合格すると有効期間のついた車検証と検査標章（ステッカー）が発行されますので、ステッカーを自動車の前面ガラスに貼って、自動車を運転するときは必ず車検証を携帯しましょう。

自動車保険

自賠責保険は強制加入ですが、対人賠償のみとなります。
任意保険では、対物や車の保証など補償がプラスでついてくるものがおおいですので、よく比較検討して加入するとよいでしょう。

車税の支払い

日本で自動車を所有するためには、自動車税を納める必要があります。また、車検も定期的に行う必要があります。自動車税は年に一度、車検は2年に一度行われます。ともに手続きを怠ると、違法となり罰金が科せられる可能性があるため、必ず行いましょう。

よくある質問

Q：切り替えの場合の確認テストはどのようなものでしょうか？
A：比較的、常識問題が出題される傾向にあります。外国と日本の法律が異なる場合があるので、そこを抑えて勉強しておくとよいでしょう。

Q：住所を変更しました。免許証はどうすればよいですか？
A：最寄りの警察署にて免許証の住所変更が可能です。住所が確認できる書類や、本人確認書類が必要なので、行く前に確認してください。

まとめ

この記事では、海外の運転免許が日本でどの程度有効化について説明しました。日本で生活していくうえで、自動車運転免許はとても大切と言えます。

そして、日本での運転は多くの外国人にとって新たな挑戦であり、慎重に行われるべきものです。そのためには適切な情報が必要となります。この記事を通じて、運転免許の取得から車の購入、実際の運転までの流れを理解し、安全な運転生活を送るための一助となれば幸いです。

また、本記事で紹介した情報は、現地の法律や規制が変わることもありますので、最新の情報を常にチェックすることをお勧めします。運転は自分自身だけでなく、他人の生命も関わる重要な行為です。適切な知識と理解を持つことで、安全で快適な運転を実現しましょう。