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国際結婚後の名字はどうなるのか?変更の手続きについて解説

  • 投稿:2025年04月25日
  • 更新:2026年02月13日
国際結婚後の名字はどうなるのか?変更の手続きについて解説

国際結婚をする際、日本人同士での結婚とは異なる「名字」の扱いに戸惑う方は少なくありません。日本の法律では、国際結婚の場合は原則として夫婦の姓は変わらない「夫婦別姓」となります。

しかし、希望すれば配偶者の姓に変更したり、複合姓を通称として使用したりと、いくつかの選択肢が存在します。それぞれのパターンには異なる手続きが必要であり、メリット・デメリットも様々です。

本記事では、国際結婚後の名字の選択肢と、それに伴う具体的な手続き、注意点について詳しく解説します。

※こちらの内容は本事務所において業務外になります。ビザ申請に関するご質問やご相談があれば、下記バナーから連絡ください。

国際結婚後の苗字はどうなる?原則は「夫婦別姓」

日本人同士が結婚する場合、民法の規定により夫または妻のどちらかの姓を選択することで苗字変更をし、夫婦で同じ姓を名乗ることが定められています。一方で、外国人との国際結婚の場合、日本の戸籍法に基づき、原則として結婚後も夫婦それぞれの姓は変わりません。これは「夫婦別姓」と呼ばれる状態で、特に手続きをしなくても、婚姻届を提出しただけでは日本人の姓は自動的に変更されることはありません。

もし外国人配偶者の姓に変更したい、あるいは何らかの形で姓を統一したいと考えるのであれば、別途、法的な手続きを踏む必要があります。この原則を理解しておくことが、名字の選択肢を検討する上での第一歩となります。

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苗字の選択肢は4つのパターン

国際結婚後の名字には、大きく分けて4つの選択パターンがあります。最もシンプルなのは、何の手続きもせず、法律の原則通りに「夫婦別姓」を維持する方法です。また、日本人が外国人配偶者の姓に変更する、あるいはその逆のパターンも考えられます。

さらに、両方の姓を組み合わせた「複合姓(ダブルネーム)」という選択肢もありますが、これには法的な制約も伴います。それぞれのパターンで手続きやその後の生活における影響が異なるため、自分たちのライフスタイルや価値観に合った方法を慎重に選ぶことが大切です。

①夫婦別姓のままにする

国際結婚において、最も手続きが簡単な選択肢が夫婦別姓のままにすることです。婚姻届を提出するだけで、夫婦それぞれの姓は結婚前のまま維持され、特別な氏の変更届は必要ありません。この方法の大きなメリットは、パスポートや銀行口座、クレジットカードといった各種名義の変更手続きが一切不要である点です。仕事上の名前を変えないで済むため、キャリアへの影響も最小限に抑えられます。

一方で、夫婦で姓が異なるため、子どもが生まれた際にどちらの姓を名乗らせるかを選択する必要が生じます。また、対外的に家族としての一体感が分かりにくいと感じる場面があるかもしれません。

②日本人が外国人配偶者の姓に変更する

日本人が外国人配偶者の姓に変更することも可能です。この場合、婚姻の日から6ヶ月以内であれば、市区町村役場に「外国人との婚姻による氏の変更届」を提出するだけで、家庭裁判所の許可なしに手続きが完了します。この手続きは比較的簡単で、夫婦で同じ姓を名乗ることで家族としての一体感を得やすいというメリットがあります。

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ただし、一度変更すると元に戻すのは困難です。また、婚姻から6ヶ月を過ぎてしまうと、家庭裁判所に「氏の変更許可の申立て」が必要となり、手続きが格段に複雑になります。そのため、姓の変更を希望する場合は、期限を意識して計画的に進めることが重要です。

③外国人が日本人配偶者の姓に変更する

外国人配偶者が日本人の姓に変更したいと考える場合、その手続きは日本国内では完結しません。姓の変更は、その外国人配偶者の母国の法律に基づいて行われるためです。国によっては、結婚による姓の変更が制度として認められていなかったり、手続きが非常に複雑であったりするケースも少なくありません。まずは、在日大使館や領事館に問い合わせて、姓の変更が可能かどうか、また必要な手続きや書類について確認することが不可欠です。

日本の役所で手続きができるわけではないため、パートナーの国の法律や文化を十分に理解した上で、二人で話し合って進める必要があります。

④複合姓(ダブルネーム)にする

夫婦両方の姓を組み合わせた複合姓にするという選択肢もあります。しかし、現在の日本の戸籍法では、正式な氏として複合姓を登録することは原則として認められていません。そのため、法的な効力を持つ氏としてではなく、あくまで通称として日常生活や仕事の場面で使用することになります。例えば、ミドルネームのように戸籍の氏名の後に配偶者の姓を付け加える形です。

例外的に、家庭裁判所の許可を得て複合姓に変更できた事例もありますが、「やむを得ない事由」が必要となり、ハードルは非常に高いのが実情です。外国人配偶者の母国で複合姓が法的に認められている場合は、その国で手続きを行うことになります。

パターン別|国際結婚後の苗字の変更手続き

国際結婚後の名字の選択肢を決めたら、次はそのための具体的な手続きを進める必要があります。
原則である夫婦別姓を維持する場合は特別な手続きは不要ですが、日本人が配偶者の姓に変更する場合、外国人配偶者が日本の姓に変更する場合、そして複合姓にする場合では、それぞれ手続きの方法や窓口が異なります。

特に、手続きには期限が設けられている場合や、相手の国の法律が関わってくる場合もあるため、事前にしっかりと流れを把握しておくことがスムーズな進行の鍵となります。

日本人が配偶者の姓に変更する場合

日本人が外国人配偶者の姓に変更する手続きは、婚姻成立から6ヶ月以内かどうかで方法が異なります。6ヶ月以内であれば、本籍地または所在地の市区町村役場に「外国人との婚姻による氏の変更届」を提出します。この届出には、戸籍謄本(本籍地以外で手続きする場合)などが必要となりますが、家庭裁判所の許可は不要です。

一方、婚姻から6ヶ月を経過した後に変更したい場合は、家庭裁判所に「氏の変更許可申立」を行わなければなりません。この申立てには、姓の変更が必要である「やむを得ない事由」を証明する必要があり、許可を得るのは容易ではありません。許可審判書を受け取った後、役所に届け出ることで変更が完了します。

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外国人配偶者が日本の姓に変更する場合

外国人配偶者が日本人配偶者の姓に変更する手続きは、日本側ではなく、外国人配偶者の母国の法律に従って進めることになります。そのため、まず初めに在日の自国大使館や領事館に連絡を取り、結婚による姓の変更が可能かどうかを確認する必要があります。国によっては法律で夫婦別姓が原則と定められており、姓の変更自体が認められないこともあります。

変更が可能な場合でも、本国でのみ手続きが必要であったり、裁判所の許可が必要であったりと、国ごとに制度は大きく異なります。手続きに必要な書類や手順を正確に把握するため、専門家への相談も視野に入れると良いでしょう。

複合姓(ダブルネーム)にする場合

日本人同士の結婚では原則、複合姓(ダブルネーム)は認められていませんが、日本人と外国人が結婚した場合、「家庭裁判所」の許可を得て「役所」へ届出することで、戸籍の苗字を複合姓(ダブルネーム)に変更することができます。

戸籍上の氏を複合姓に変更したい場合は、家庭裁判所へ「氏の変更許可申立」を行う必要があります。しかし、単に国際結婚したという理由だけでは許可されにくく、「社会生活上、著しい支障をきたしている」といった「やむを得ない事由」を客観的に証明する必要があり、許可を得るためのハードルは非常に高いのが現状です。

複合姓(ダブルネーム)とは?メリット・デメリットを解説

複合姓(ダブルネーム)は、夫婦それぞれの姓を組み合わせたもので、国際結婚のカップルにとって魅力的な選択肢の一つです。お互いの文化的背景やアイデンティティを考慮しながらこの選択を検討する際には、メリットとデメリットの両方を十分に理解し、自分たちのライフスタイルに合っているかを慎重に判断することが重要です。ここでは、複合姓の具体的な利点と注意点を解説します。

メリットについて

複合姓の最大のメリットは、夫婦双方のアイデンティティやルーツを名前に反映できる点です。
どちらか一方の姓を選ぶのではなく、両方の姓を残すことで、お互いの家系や文化を尊重し、対等なパートナーシップを象徴できます。また、子どもが生まれた際、両親双方のルーツを名前から認識しやすくなるという利点もあります。

仕事などで旧姓を使い続けたい場合でも、複合姓を通称として使用することで、プライベートと仕事上のアイデンティティを両立させやすくなるでしょう。どちらかの姓を完全に失うことへの抵抗感を和らげ、二人にとって納得のいく形を見つけやすい選択肢と言えます。

デメリットについて

複合姓への変更は自動的に認められるものではなく、家庭裁判所での法的な手続きが必要となり、時間と労力がかかります。家庭裁判所の許可を得て複合姓に変更できた後には、様々な名義変更手続きが発生します。まず、市区町村役場で戸籍の氏を変更する届出が必要です。それに伴い、マイナンバーカード、パスポート、健康保険証、銀行口座、各種証明書など、旧姓で登録されているあらゆるものの名義を新しい複合姓に変更しなければなりません。

これらの手続きは各機関で個別に行う必要があり、多くの時間と労力がかかります。特に、姓が長くなったり、ハイフンなどの記号が含まれたりすることで、システム上の登録に制限が生じたり、書類の記入欄に収まりきらなかったりといった実務的な問題が発生する可能性も考慮しておく必要があります。

国際結婚で苗字を変更する際の注意点

国際結婚を機に苗字を変更すると決めた場合、役所での手続きを終えればすべてが完了するわけではありません。むしろ、そこからが様々な名義変更の始まりとなります。特に、海外渡航に必須のパスポートの変更は最優先事項です。

また、国際結婚後の戸籍がどのように作られ、配偶者の情報がどう記載されるのかを正しく理解しておくことも、将来的な手続きのために重要です。ここでは、名字の変更後に発生する具体的な作業や、知っておくべき戸籍の扱いについて解説します。

パスポートや各種名義の変更が必要になる

戸籍上の氏を変更した場合、それに伴って数多くの名義変更手続きが必要となります。最も重要なのはパスポートで、戸籍の氏名と一致していないと出入国ができないため、最優先で変更手続きを行いましょう。その他にも、運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証、銀行口座、クレジットカード、生命保険、不動産登記、携帯電話など、生活に関わるあらゆる契約の名義変更が求められます。

これらの手続きは、それぞれ窓口が異なり、戸籍謄本などの必要書類も変わるため、非常に手間と時間がかかります。事前に変更が必要なものをリストアップし、計画的に進めていくことが大切です。

国際結婚後の戸籍の扱い

外国籍の配偶者は日本の戸籍を持つことができないため、国際結婚をすると、日本人を筆頭者とする新しい戸籍が編製されます。もし日本人配偶者がいない場合は、その人が筆頭者となり、身分事項の欄に婚姻の事実が記録されます。

この身分事項欄には、婚姻日、配偶者の氏名、国籍、生年月日が記載され、誰と結婚したかが公的に証明されます。もし、日本人が外国人配偶者の姓に変更した場合は、その新しい姓が戸籍上の氏として記載されます。子どもが生まれた場合は、この新しく作られた戸籍に入ることになり、姓は戸籍の筆頭者と同じになります。

世界の結婚後の姓の制度を国別に紹介

結婚後の姓に関するルールは、国や文化によって大きく異なります。日本の夫婦同姓が世界的に見れば少数派であるように、パートナーの出身国の制度を理解することは、国際結婚における名字の選択を円滑に進める上で非常に重要です。

海外の制度は、夫婦が自由に姓を選べる国、夫婦別姓が原則の国、あるいは両方の姓を組み合わせるのが一般的な国など、様々です。ここでは、世界の主要な国々の制度をパターン別に紹介し、国際的な視野から名字のあり方を考えます。

夫婦同姓・別姓・複合姓から選択できる国

アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなど、多くの欧米諸国では、結婚後の姓を柔軟に選択できる制度が採用されています。これらの国々では、伝統的に夫の姓に統一する夫婦同姓が主流でしたが、近年は個人の権利を尊重する考えから、多様な選択肢が法的に認められています。

具体的には、夫または妻の姓に統一する同姓、結婚前の姓をそれぞれが維持する別姓、そして両者の姓をハイフンでつなぐなどの複合姓から、夫婦が自由に選ぶことができます。ただし、複合姓の形式など、国によって細かいルールは異なるため、パートナーの国の法律を確認することが必要です。

夫婦別姓が原則の国

中国、韓国、イタリア、トルコ、スペイン、カナダのケベック州などでは、法律によって夫婦別姓が原則と定められています。これらの国々では、歴史的・文化的な背景から、個人が生まれた家の姓を生涯持ち続けることが一般的です。

例えば、中国や韓国では、氏族の姓を重んじる伝統が根強く残っています。そのため、これらの国出身のパートナーと結婚する場合、相手が姓を変更するという選択肢は基本的にないか、あっても極めて例外的です。日本人が相手の姓に変更することは可能ですが、相手はこちらの姓に変更できないという非対称性が生じることを理解しておく必要があります。

結合姓が一般的な国

スペインやチリ、コロンビアといったスペイン語圏の国々では、結婚によって個人の姓が変わることはありませんが、子どもが両親の姓を受け継ぐ「結合姓」の文化が根付いています。具体的には、子どもは「父の第一姓」と「母の第一姓」を組み合わせて自分の姓とします。この制度により、個人は通常2つの姓を持つことになり、父方と母方双方の家系が名前の中に示されます。

これは、両家の血筋を等しく尊重するという考え方に基づいています。したがって、これらの国の出身者と結婚して子どもが生まれる場合、日本の戸籍とは異なる姓のシステムを理解しておくことが大切です。

まとめ

国際結婚における名字の扱いは、原則として夫婦別姓です。日本人同士の結婚のように自動的に同姓になることはなく、姓を変更したい場合は所定の手続きが必要です。選択肢としては、夫婦別姓の維持、日本人が外国人配偶者の姓への変更、通称としての複合姓の使用などがあります。

姓の変更手続きは、婚姻後6ヶ月以内であれば比較的容易ですが、その期間を過ぎると家庭裁判所の許可が必要となり複雑化します。また、姓を変更した際にはパスポートや銀行口座など多岐にわたる名義変更が伴います。パートナーの国の制度や文化も理解し、二人で十分に話し合った上で、将来を見据えた最適な選択をすることが重要です。

※こちらの内容は本事務所において業務外になります。ビザ申請に関するご質問やご相談があれば、下記バナーから連絡ください。

よくある質問

Q 交際結婚と帰化の関係性について

A. 国際結婚は帰化申請の要件の一つであり、日本国籍取得を目指す外国人にとって重要な要素です。日本人の配偶者である場合、永住権や就労ビザの有無にかかわらず、通常の帰化申請よりも緩和された条件で申請できる特例があります。ただし、帰化は自動的に行われるわけではなく、国籍法に定められた条件を満たし、法務局での審査を受ける必要があります。そのため、国際結婚をしたからといって必ずしも日本国籍が取得できるわけではないことに注意が必要です。

Q 姓がカタカナでもよいのか

A. 姓がカタカナ表記になること自体は、国際結婚において問題ありません。日本人が外国人配偶者の姓に変更した場合、配偶者の姓が外国人特有のスペルであれば、そのままカタカナで戸籍に記載されることになります。例えば、日本人配偶者が「スミス」という外国人配偶者の姓に変更した場合、戸籍上の氏名もカタカナの「スミス」となります。この場合でも、パスポートや運転免許証などの公的な書類も、戸籍の表記に合わせてカタカナで発行されるため、日常生活で不便が生じることはありません。

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