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国際結婚詐欺の手口とは?見分け方と被害に遭わないための対策

  • 投稿:2025年12月11日
国際結婚詐欺の手口とは?見分け方と被害に遭わないための対策

目次

国際的な出会いが身近になる一方で、恋愛感情を利用した国際結婚詐欺の被害も増加しています。この詐欺は、金銭をだまし取ったり、日本での在留資格を得ることを目的としたりするなど、手口は様々です。

本記事では、国際結婚詐欺の代表的な手口、詐欺師を見分けるためのチェックポイント、そして被害を未然に防ぐための自己防衛策について解説します。万が一被害に遭ってしまった場合の相談先も紹介するため、相手の言動に少しでも不安を感じている場合は参考にしてください。

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そもそも国際結婚詐欺とは?

国際結婚詐欺とは、恋愛感情や結婚への期待感を悪用し、金銭をだまし取ったり、日本での在留資格(ビザ)を不正に取得したりする行為を指します。マッチングアプリやSNSなどを通じて知り合い、巧みな言葉で相手を信用させた後、様々な口実で金銭を要求するケースが典型的です。

また、結婚を約束して来日し、在留資格を得た途端に連絡が取れなくなるといった事例も少なくありません。愛情を信じ込ませて行われるため、被害者が詐欺だと気づきにくい点が特徴です。

※国際ロマンス詐欺について

【目的別】国際結婚詐欺で使われる代表的な手口

国際結婚詐欺の手口は、主に「金銭」を目的とするものと、「在留資格」を目的とするものの二つに大別されます。詐欺師はターゲットの心理を巧みに操り、同情心や恋愛感情に付け込んで目的を達成しようとします。例えば、結婚相談所を介さない個人的な出会いでは、相手の身元が不確かなまま関係が進展しがちです。

ここでは、それぞれの目的別に、実際に使われる代表的な詐欺の手口を具体的に見ていき、どのような働きかけに注意すべきかを明らかにします。

あなたのお金が狙われる!送金を要求してくるケース

金銭目的の詐欺では、犯人は様々な口実を作って送金を要求してきます。典型的な例としては、「親族が重い病気にかかり手術費用が必要になった」「事業に失敗して多額の借金を負ってしまった」といった同情を誘う物語を語る手口です。また、「日本へ行くための渡航費やビザ申請費用が足りない」と持ちかけ、結婚を期待させてお金をだまし取るケースも頻繁に見られます。

最初は少額から始まり、一度送金すると「追加で費用が必要になった」などと理由をつけて、要求がエスカレートしていくのが特徴です。送金してしまうと返金は極めて困難になります。

結婚はビザのため?在留資格の取得を目的としたケース

在留資格の取得を目的とする詐欺は、日本での安定した生活や就労の権利を得るために行われます。この手口では、相手は結婚まで非常に熱心に愛情表現をし、手続きにも協力的です。しかし、無事に「日本人の配偶者等」の在留資格が許可され、来日を果たすと、態度が急変します。

急に冷たくなったり、些細なことで暴力を振るったりするようになり、最終的には家を出て失踪してしまうというパターンが典型的です。恋愛感情を伴わない偽装結婚とは異なり、愛情があると信じ込ませてから裏切るため、被害者の精神的なダメージは計り知れません。

こんな人は要注意!国際結婚詐欺のターゲットになりやすい人の特徴

国際結婚詐欺の詐欺師は、誰でも無差別に狙うわけではなく、だましやすい特定の傾向を持つ人物をターゲットにすることが多いです。海外への強い憧れや、他者への同情心が厚いといった性格的な特徴が悪用されることも少なくありません。また、恋愛経験の有無も、詐欺を見抜く能力に影響を与える場合があります。

ここでは、どのような人が国際結婚詐欺のターゲットにされやすいのか、その具体的な特徴について掘り下げていきます。自身の状況と照らし合わせ、注意すべき点を確認しましょう。

海外への憧れや国際交流に強い関心がある

外国人との恋愛や海外での生活に対して強い憧れを抱いている人は、詐欺師にとって魅力的なターゲットとなり得ます。このような関心を持つ人は、相手が外国人であるというだけでポジティブな先入観を持ちやすく、多少の違和感や不審な点があっても「文化の違いだろう」と自分を納得させてしまう傾向があります。

詐欺師はそうした心理を巧みに利用し、ロマンチックな言葉や海外での華やかな生活をちらつかせて、冷静な判断力を奪おうとします。国際交流への意欲は素晴らしいものですが、相手を理想化しすぎず、客観的な視点を保つことが求められます。

困っている人を放っておけない情に厚い性格

優しくて情に厚く、困っている人を見ると助けずにはいられない性格の人は、詐欺師の同情を誘う手口に特に注意が必要です。詐欺師は、自らの不幸な身の上話や、家族の病気、仕事上のトラブルといった作り話を語り、相手の良心に訴えかけます。「あなたしか頼れる人がいない」といった言葉で、金銭的な援助を求めてくるのが常套手段です。

助けてあげたいという純粋な気持ちが悪用され、一度お金を渡してしまうと、次々と新たな口実でさらなる要求を突きつけられることになりかねません。同情と援助は切り離して考える冷静さが必要です。

恋愛経験が少なく相手を疑うことをしない

これまでの恋愛経験が少ない人は、相手の言葉や愛情表現を純粋に信じやすい傾向があるため、詐欺師のターゲットにされることがあります。特に、マッチングアプリなどで出会った相手から、早い段階で「愛している」「結婚したい」といった甘い言葉をささやかれると、舞い上がってしまい、相手を疑うことをしなくなるかもしれません。

詐欺師は、このような心理状態を利用して信頼関係を急速に築き、金銭要求や在留資格取得といった本来の目的へと話を進めていきます。相手を信じる気持ちは大切ですが、関係の進展が早すぎると感じた際には、一度立ち止まる勇気も必要です。

詐欺師かも?相手を見分けるための5つのチェックポイント

オンラインでの出会いが主流となる中、画面の向こうの相手が本当に信頼できる人物か見極めることは非常に重要です。国際結婚詐欺を働く詐欺師には、その言動に共通した特徴が見られることがあります。相手とのやり取りの中で、少しでも「おかしいな」と感じる点があれば、これから挙げるチェックポイントを確認してみてください。

これらの項目は、相手が誠実なパートナーシップを求めているのか、それとも別の目的を隠しているのかを判断するための一助となるはずです。

プロフィール写真がネット上の他の場所で使われていないか調べる

詐欺師は身元を隠すため、他人の写真を無断でプロフィールに使用しているケースが非常に多いです。相手から送られてきた写真や、SNSに掲載されている画像をGoogleの画像検索機能などを使って調べてみましょう。もし、全く別人のSNSアカウントや、モデル・俳優の宣材写真、フリー素材サイトなどで同じ画像が見つかった場合、その相手はほぼ間違いなく詐欺師であると判断できます。

特に、容姿が整いすぎている写真には注意が必要です。本人ではない写真を使っている人物との関係を続けるのは極めて危険であり、すぐに関係を断つべきです。

仕事や家族構成などプライベートな質問をはぐらかす

詐欺師は経歴や身元について嘘をついているため、プライベートに関する具体的な質問を嫌う傾向があります。例えば、「会社の正式名称は?」「両親や兄弟の名前は?」といった踏み込んだ質問に対して、答えをはぐらかしたり、曖昧な返答しか返ってこなかったりする場合は注意が必要です。

健全な交際関係であれば、お互いのことを深く知るためにプライベートな情報を交換するのは自然な流れです。にもかかわらず、相手が頑なに自身の情報を隠そうとするのは、何か知られては困る事情がある証拠かもしれません。話の辻褄が合わない点がないか、慎重に確認しましょう。

出会ってすぐに過剰な愛情表現や結婚の話をしてくる

知り合ってから日が浅いにもかかわらず、「君は運命の人だ」「すぐにでも結婚したい」といった過剰な愛情表現や性急な結婚話を切り出してくる相手には警戒が必要です。これは「ロマンス詐欺」の典型的な手口であり、相手を恋愛感情で完全に夢中にさせ、冷静な判断力を失わせることを目的としています。

急激に関係を深めようとする言動の裏には、金銭や在留資格といった本来の狙いが隠されている可能性が高いです。文化の違いによる愛情表現の差を考慮したとしても、あまりに展開が早すぎると感じた場合は、一度距離を置いて相手の真意を冷静に見極めることが求められます。

何かと理由をつけてビデオ通話や直接会うことを避ける

詐欺師はプロフィールに偽りの写真を使っていることが多いため、実際の顔を見せることになるビデオ通話を頑なに拒否する傾向があります。例えば、「カメラが壊れている」「インターネットの接続が悪い」「仕事が忙しくて時間がない」など、様々な言い訳を繰り返してビデオ通話を避けようとする場合は、詐欺の可能性を疑うべきです。

同様に、日本で会う約束をしても、渡航直前になって「急なトラブルが起きた」といった理由で何度もキャンセルするのも典型的な手口です。テキストメッセージだけの関係を続けようとする相手とは、深い関係に進むべきではありません。

「日本以外で一緒に暮らそう」と提案したときの反応をみる

相手の目的が日本での在留資格(ビザ)取得にあるかどうかを見極めるための一つの方法として、相手の母国や第三国で一緒に生活することを提案してみるのが有効です。もし相手の真の目的が日本で暮らすことであれば、この提案に対して「仕事の関係で難しい」「家族のそばを離れられない」などと理由をつけて、消極的な反応を示したり、強い拒否感を表したりするはずです。

一方で、本当にあなたとの将来を真剣に考えているのであれば、場所を問わず一緒にいることを前向きに検討するでしょう。この質問に対する反応は、相手の本心を探るための重要な指標となり得ます。

被害に遭わないために!自分でできる3つの自己防衛策

国際結婚詐欺の被害を防ぐためには、相手の言動を注意深く観察すると同時に、自分自身でしっかりと防衛策を講じることが不可欠です。魅力的な相手とのやり取りに夢中になっていると、警戒心が薄れてしまうこともありますが、常に冷静な視点を持ち続ける必要があります。

ここでは、詐欺被害を未然に防ぐために、誰にでも実践できる具体的な自己防衛策を3つ紹介します。これらの対策を心に留めておくことで、リスクを大幅に減らすことが可能になります。

お金の話が出たら詐欺を疑い安易に送金しない

恋愛関係にある相手から金銭の要求があった場合、その理由がいかに説得力のあるものであっても、まずは詐欺を疑うことが鉄則です。詐欺師は「必ず返すから」「これは二人の将来のための投資だ」といった甘い言葉で送金を促しますが、一度お金を渡してしまうと、まず返ってくることはありません。

それどころか、さらなる金銭を要求される可能性が高いです。相手を助けたいという気持ちが湧いたとしても、安易に送金するのは絶対に避けるべきです。オンラインで知り合っただけで、まだ一度も直接会ったことのない相手への送金は、特に危険性が高い行為だと認識しましょう。

客観的な意見を聞くために友人や家族に相談する

恋愛の当事者は、感情が先行してしまい、相手の不審な点を見過ごしがちです。そのため、相手との関係に少しでも違和感を覚えたら、一人で抱え込まずに信頼できる友人や家族に相談することが非常に重要です。相手とのメッセージのやり取りを見せたり、これまでの経緯を話したりすることで、自分では気づかなかった矛盾点や客観的に見て不自然な点を指摘してもらえる場合があります。

第三者の冷静な意見は、詐欺の可能性に気づくきっかけになります。もし周囲に相談しにくい状況であれば、専門のカウンセリング機関などを利用するのも一つの方法です。

身元がはっきりするまで詳しい個人情報は教えない

オンラインで知り合った相手とは、身元が確実に確認できるまで、詳細な個人情報を共有するのは避けるべきです。住所や勤務先の名前、銀行口座の情報、パスポートのコピーといった重要な個人情報を安易に教えてしまうと、悪用される危険性があります。例えば、教えた情報を元に別の詐欺に利用されたり、金銭を脅し取られたりするケースも考えられます。

相手がしつこく個人情報を聞き出そうとしてくる場合、それは信頼関係を築くためではなく、別の目的がある可能性が高いです。関係を深めるのは、相手の身元が公的な書類などで証明されてからでも遅くありません。

もし国際結婚詐欺の被害に遭ってしまった場合の相談先

細心の注意を払っていても、巧妙な手口によって国際結婚詐欺の被害に遭ってしまう可能性はゼロではありません。もし被害に遭ってしまったと気づいた場合、ショックや恥ずかしさから一人で抱え込んでしまう人もいますが、それでは問題の解決にはつながりません。

被害を回復し、さらなる拡大を防ぐためには、速やかに適切な専門機関に相談することが重要です。ここでは、万が一の際に頼りになる具体的な相談先を紹介します。早期の行動が、解決への第一歩となります。

まずは警察や国民生活センターへ連絡する

金銭をだまし取られた場合は、詐欺事件として警察に相談することが第一です。最寄りの警察署やサイバー犯罪相談窓口に連絡し、被害届の提出を検討しましょう。相談する際には、相手とのメッセージのやり取りの記録、送金を示す明細、相手のプロフィール情報など、証拠となるものをできるだけ多く揃えておくと、話がスムーズに進みます。

また、どこに相談してよいか分からない場合や、契約トラブルなどが絡む場合は、国民生活センター(消費生活センター)も有効な相談先です。局番なしの「188(いやや!)」に電話すると、最寄りの窓口を案内してくれます。

弁護士など法律の専門家への相談も検討する

被害金の返還請求や、在留資格目的で行われた結婚に関する婚姻無効の手続きなど、法的な対応を検討する場合には、弁護士への相談が不可欠です。特に国際結婚詐欺は、相手が海外にいるケースも多く、手続きが複雑になりがちです。そのため、国際法務や渉外案件に詳しい弁護士を選ぶことが重要となります。

専門家であれば、具体的な状況に応じた最適な解決策を提示し、法的手続きを代理で行ってくれます。多くの法律事務所では初回無料相談を実施しているため、まずは一度、専門的な見地からのアドバイスを受けてみることをお勧めします。

まとめ

国際結婚詐欺は、恋愛感情を利用する悪質な犯罪であり、その手口は金銭目的や在留資格目的など多岐にわたります。詐欺師は、海外への憧れが強い人や情に厚い人をターゲットにする傾向が見られます。相手の言動に少しでも不審な点を感じたら、プロフィール写真の検証やプライベートな質問への反応など、複数のチェックポイントで確認することが有効です。

被害を未然に防ぐには、安易に送金しない、第三者に相談する、個人情報を慎重に扱うといった自己防衛策が求められます。万が一被害に遭った場合は、一人で悩まず警察や弁護士などの専門機関へ速やかに相談してください。

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よくある質問

Q 結婚詐欺で訴えることはできるのか

A. はい、結婚詐欺で被害に遭った場合、訴えることは可能です。結婚詐欺は、結婚の意思がないにもかかわらず、結婚すると偽って金銭などをだまし取る行為を指します。このような行為は、民法上の不法行為に該当するため、精神的苦痛に対する慰謝料や、だまし取られた金銭の損害賠償を請求できます。また、詐欺によって婚姻が成立した場合は、家庭裁判所に婚姻の取り消しを請求できる可能性もあります。詐欺による婚姻の取り消しは、詐欺を発見してから3ヶ月以内という期間制限があるため注意が必要です。
いずれの場合も、客観的な証拠を揃えることが重要となります。具体的には、相手とのメッセージのやり取り、送金の記録、金銭をだまし取ろうとする意図がわかる証拠などが挙げられます。トラブル解決のためには、弁護士などの専門家に相談し、適切な法的手続きを進めることをお勧めします。

Q 結婚詐欺によてフィリピン人と離婚したのですが

A. 結婚詐欺によってフィリピン人との離婚に至った場合でも、慰謝料を請求できる可能性があります。詐欺行為は民法上の不法行為に該当するため、精神的苦痛に対する慰謝料や、だまし取られた金銭の損害賠償を請求できる場合があります。ただし、国際結婚や国際離婚の場合、慰謝料に関する法的な考え方は国によって異なるため、フィリピンの法律も考慮する必要があるでしょう。外国人配偶者との離婚で慰謝料を請求する際は、相手の所在確認や財産状況の把握が難しくなるケースも少なくありません。そのため、国際法務に詳しい弁護士に相談し、適切な手続きを進めることが重要です。個別の状況に応じて、効果的な解決策を検討する必要があります。

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